福岡県太宰府市の丸山医院(内科・消化器科・循環器科・リハビリテーション科)

2021-03-05

頻脈性不整脈:心室性期外収縮と上室性期外収縮

頻脈性不整脈には、上室性期外収縮、心室性期外収縮、心房頻拍、心房細動、心房粗動、発作性上室性頻拍、心室頻拍、心室細動などがあります。
ここでは、日常的によくみられる上室性期外収縮心室性期外収縮と、心房細動について解説することにします。

期外収縮には、上室性期外収縮と心室性期外収縮があります

期外収縮って、何?

期外収縮は最も頻繁に見られる不整脈で、30歳を過ぎるとほとんど全ての人で認められ、歳をとるとともにその出現する数が増えます。
正常脈よりやや早いタイミングで、自前のペースメーカーである「洞結節」とは別の場所から電気信号が発生する現象が期外収縮です。その電気信号の発生源が、心房である場合を上室性(心房性)期外収縮、心室である場合を心室性期外収縮といいます。

上室性期外収縮(A)心室性期外収縮(B)を矢印で示しています。どちらも、正常脈(洞調律)よりもやや早いタイミングで出現します。
上室性期外収縮のQRS波形は、幅が狭く正常脈(赤い円)と形がよく似ています。心室性期外収縮のQRS波形は、正常脈とは明らかに異なり幅広いです。

 

期外収縮があると、どんな症状が出るの?

期外収縮とその直前の脈との間隔は短かく心臓が充分に拡がる前に次の収縮(期外収縮)が始まるので、期外収縮で打ち出される血液量は正常脈に比べて少ないです。
このため、脈圧が正常脈より弱まって脈として伝わらずに、「脈が飛んだ」あるいは「脈が抜けた」ように感じることがあります。また、のどや胸の不快感やドキドキ感として感じたり、「キュッとした一瞬の痛み」と表現する患者さんもおられます。

期外収縮と言われたら…

期外収縮の多くは、病気とは関係なく起こり放っていても大丈夫です。とくに上室性期外収縮は、ほとんどの場合、病気とは無関係で心配ありません。
心室性期外収縮の大半も、病気とは無関係で治療の必要はなく定期的な検査も不要です。

しかし、一部の心室性期外収縮は、心筋症(心臓の筋肉の病気)や冠動脈疾患(心臓を栄養する動脈の動脈硬化で起こる狭心症など、高脂血症/脂質異常症の項を参照)が原因となっている場合があります。
症状がなくても原因となる心疾患が見つかることがありますし、ごく稀に生命に関わる危険な不整脈(心室頻拍や心室細動)が潜んでいることもあります。

期外収縮(とくに心室性期外収縮)があるといわれたら、心臓の病気が隠れていないか調べてもらうのがよいと思います。
とくに、初めて指摘された時には、症状の有る無しにかかわらず循環器専門医(循環器内科を標榜している診療所や病院)の診察を受けることをお勧めします。
「大半の期外収縮は、病気とは無関係で心配ない」と言いましたが、「心配ない」と分かるのは検査を受けてからですからね。

最後に、ワンポイントアドバイスです。
一般的に、精神的ストレスや睡眠不足・疲労などの身体的ストレスがあると、上室性であっても心室性であっても期外収縮は増えます。この傾向は、治療が不要な「良性」の期外収縮にも当てはまりますので、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

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