検査のご案内
当院で行うことができる、 主な検査をご案内します。
その他、さまざまな検査を行うことができますので、 お気軽にご相談ください。
X線(レントゲン)検査
X線(レントゲン)を用いて写真撮影を行います。
胸のレントゲン検査(胸部単純撮影)は、肺炎や肺がんの診断や、心臓(心陰影)の大きさを知るのに役立ちます。お腹のレントゲン検査(腹部単純撮影)は、立ったまま撮るのが基本です(立位正面像)。腸の中のガスや糞便の溜まり方や、胆石や尿管結石がわかります。
腸閉塞(イレウス)の診断(ニーボー形成、腸管内ガスの特徴的所見)や、腸に穴が開いた場合の診断(腸管穿孔の腹腔内遊離ガス)にも有用です。実質臓器(肝臓・脾臓・腎臓など)の位置や大きさを確認するには、横に寝て撮る腹部撮影(臥位正面像)がより有用です。
またレントゲン検査は、手足の骨折の診断にも欠かせません。
CT検査
レントゲンを使って、頭や体の断面を画像化する検査です。
頭部単純CTは、脳出血・脳梗塞や脳腫瘍などの診断に有用です。胸部単純CTは、肺炎や肺がん、大動脈瘤などの診断や経過観察に有用です。腹部単純CTでは、肝臓・脾臓・腎臓などの腹部臓器の大きさや形態(肥大あるいは萎縮)、腫瘍の有無などがわかります。単純CTとは、造影剤を使わないで撮影するCT検査のことです。
造影剤を使用すると(造影CT)、腫瘍の内部構造や大動脈・肺動脈などの大きな血管内の様子(血栓の有無など)をより詳しく観察できます。造影CT検査では、ヨード造影剤を静脈内に注射しながらCT撮影を行います。
心電図検査
心電図検査では、心拍のリズム異常(不整脈)や、心電図波形の変化がわかります。
不整脈については、院長コラム「病気の解説」をご一読ください。
波形の変化は、脚ブロック(電気信号の伝導障害(ブロック)で生じる)や心筋に異常がある場合に認められ、病気発見の糸口になることもあります。X線検査と同様に、基本的な検査法の一つです。
超音波(エコー)検査
超音波とは、人の耳に聞こえる範囲よりも高い周波数の音波のことで、一般的には20kHz(キロヘルツ)以上の音波のことを指します。超音波検査では、発生させた超音波を体内の臓器に当て、反射して戻ってきた音波情報を画像化して臓器の様子を調べます。超音波の発生と音波情報の取り込みは1本の超音波プローブ(片手で持てる小さな器具)で行います。それぞれの検査部位に応じた超音波プローブがあり、体にしっかり押し当てて操作します。超音波は、レントゲンと違って体への影響はほとんど無く、繰り返して検査しても害はありません。
当院では、肝臓などの腹部臓器に対して行う腹部超音波(腹部エコー)検査と、心臓に対して行う心臓超音波(心エコー)検査を行っています。腹部エコー検査では、肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱・前立腺・子宮・卵巣などについて、大きさの異常(肥大や萎縮)、腫瘍・嚢(のう)胞・結石の有無やその大きさがわかります。心エコー検査は、心臓の収縮機能の評価や、弁膜症(弁の逆流や狭窄)や心筋の病気(心筋症・心臓サルコイドーシス・心アミロイドーシスなど)の診断に欠かせません。
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
内視鏡検査には、胃カメラと大腸ファイバー(ファイバースコープ)があります。
胃カメラ(胃内視鏡検査)では、小指くらいの太さのファイバースコープを口から食道・胃・十二指腸に挿入して、ファイバーの先端に内蔵されたCCD(超小型デジタルカメラ)の映像をモニターで観察します。必要があれば、胃の粘膜を小さな鉗子で摘んで採取し(生検)顕微鏡検査(病理組織検査)を行います。通常の検査時間は10分ほどで、生検を行なった場合でも30分くらいで終わります。
大腸ファイバー(大腸内視鏡検査)では、ファイバースコープを肛門から大腸に挿入して大腸の内側を観察します。大腸ファイバーは大腸ポリープやがんなどの診断や、出血や炎症などの評価に用います。胃カメラと同じように顕微鏡検査も可能です。
胃カメラおよび大腸ファイバーの結果は検査後すぐに説明できますが、顕微鏡検査は外注検査ですので後日の説明になります。胃カメラの場合、検査当日は朝食を抜く必要がありますが、前日は特別な準備は不要です。大腸ファイバーの場合、検査前夜に錠剤の下剤、当日は水薬の下剤を飲んで腸の中をきれいにして検査しやすくするための準備が必要です。具体的な手順は、検査前にわかりやすく説明しますので心配はいりません。